眠れない夜には古いアルバムを開こう

関西のおバカでカッコいい5人のオッサン達が好きです。6人も7人も好きです。無限大。

彼は二歳、彼らは十五歳

 

渋谷すばる「二歳」

 

大手レコード会社から発売された渋谷すばるの処女作。処女作という言葉がよく似合う。そんな楽曲たちが名を連ねた。

派手なアレンジも装飾音もない、まるで生娘のようなこのアルバムをやっとのこと聞くことができた。

 

正直、購入を迷った。

きっとさぞかし素晴らしいアルバムだと、わかっていたから。渋谷すばるらしい強い歌声と、進み始めた新たな道が手を取るように分かるアルバムなんだとわかっていたから。

 

それでも私は手に取ることを決めた。

だって、渋谷すばるが好きだから。

 

関ジャニ∞を好きになったきっかけは、すばるの声が好きだったからと言っても過言ではない。寧ろそれが一番大きい。小さな身体から奏でられる強烈なビブラート、綺麗な発音、完璧な音程、歌というパフォーマンス、全てが大好きなのだ。

初めて見たdesireの衝撃を今も忘れたことはない。渋谷すばる安田章大の依存関係と絶大なる信頼関係があの頃の関ジャニ∞の中に確実に息づいていた頃だ。もう二度と歌われることはないのだろうdesire。語っても語っても語り尽くせないこの曲についてはまた後日の記事で。

 

デビュー曲である「浪速いろは節」から既に強烈なビブラート(この曲に関してはこぶしと言うべきだろうか)が健在したすばるの歌声。それがほぼ隠れたも言える「二歳」。その反面、日本語一文字一文字を丁寧に発音し、音に乗せている。だからこそ聴き手も聴きやすく、訴えかけられているような印象があった。

 

「キミ」がヨコのことを歌ってるのではないか、という話が話題になった。もしそれが本当なら、渋谷すばるという男に完敗だ。

この「二歳」のアルバムは、それぞれの歌詞にすばるのジャニーズ時代の葛藤や想い、これからへの覚悟が載せられている気がした。

 

 

爆音

「本当の事はいつだって誰にも見れない

   今お前と感じてる 誰にも奪えない」

 

ベルトコンベアー

「最後の瞬間は見れなかったけど またね」

 

ライオン

「勢いよく飛び出したものの

  外は知らない世界

  行くあてなんてあるはずもなく

  急に外したプロテクター 自分で」

 

TRAINとRAIN

「なぜだか初めからあった

  真っすぐな線を進む事しか出来なかったんだ

  だから色んなものがぶつかってきた

  それでも振り返りはしなかった」

「これからは僕自身が敷いたレールを走ろう

  今までも これからも

  いつか走れなくなるその日まで変わらない

  僕は電車」

 

生きる

「臆病や苛立ちや不安や絶望も

  何もかも抱きしめて 愛してる 言い切る」

 

キミ

「人生残り半分の涙は もう全部流したよ

  もう全部流したよ

  ぼくらは正義だから ぼくらは正義だから」

 

 

都合のいいオタクだなと笑ってもらっていい。オタクというのは都合のいい生き物なのだ。

 

ジャニーズという敷かれたレールの上を走ってきたすばる。お利口さんじゃないといけなくて、スピードを緩める。きっと私達は知ることのない、彼らの葛藤とかが詰まっていったのかな。でも、そんな真っ直ぐなレールを走っていたジャニーズ渋谷すばるは、ステージの爆音の中でお前と感じてたんでしょう?誰にも奪えなかったんでしょう?人生の残り半分の涙はもう流した、そんなこと言われたらすばるが選んだ道正解だったのかもしれない。もう泣いて欲しくないね。

勢いよく飛び出したけど外は知らない世界だった。そうだよね。そりゃそうだ。ジャニーズとというプロテクターを自分で外したんだから。

それでも、それでも、新しい道を歩むと決めた貴方はすごいよ。

最後の瞬間は見れなかったけど。うん、私も7人の関ジャニ∞の最後の瞬間が見たかったよ。またね。素敵な言葉だ。その“また”がいつか必ずあったらいいと思う。

 

何が言いたいのかわからなくなってきてしまった。うまく整理ができないけど、私はこのアルバムに、ジャニーズ渋谷すばるの今までと、アーティスト渋谷すばるのこれからが詰まっている気がして、それがとても素敵だと思った。

 

なにが正解かなんてわからないね。

きっと5人の彼らは貴方の味方だと思う。

そうであってほしい。

 

 

今年15歳になった関ジャニ∞

世界を知り始めた2歳の渋谷すばる

 

またね。

 

そう言って運命を分かつことになった彼らが、それぞれの光を放って輝ける未来でありますように。

 

アーティスト渋谷すばる、愛してます。